皆さんこんにちは!
BUYCLUBブログの渋谷です。

BUYMAをやっていたら切っても切り離せない関税
切り離せない度で言うなら和田アキ子さんと紅白くらい切り離すことは難しいです。

そもそも皆さん”関税”ってご存じですか?

輸入関係の仕事にでも付いていないと耳にすることも少ない無い言葉ですよね。
たまにニュースで「関税が…」みたいなのを耳にするくらいでしょうか?

今回はその”関税”についてBUYMA界トップの渋谷大先生がBUYMA界トップレベルで徹底解説します。

BUYMAの情報発信ブログの多くは…

「関税がかからないようにUSPSで輸入しましょう。」

とか

「関税がかからなかったらラッキーです♪」

なんて平気で発信している発信者がいるのだから驚きです。
ネット上で情報が錯乱しているので、今回ここでキチンとまとめます。

正しい情報源から正しい情報をキャッチし、正しいビジネスを展開していきましょう。

 

BUYMA×関税についてまとめ

.
関税とは輸入をする時に発生する税金です。
また、日本で物を購入すると10%の消費税を払う必要がありますが、海外からオンラインで商品を購入しても消費税を払う必要があります。

つまり、仕入の計算をする際に、この関税と消費税を含めて計算しないといけません。
※海外から直接お客様へ商品を送る場合はお客様が受け取り時に配達ドライバーへ支払うため、関税や消費税を仕入に含める必要はありません。

この関税・消費税は商品を受け取り時に代金引換のようなスタイルで配達したドライバーへ直接支払います。

では、その計算をしたいのですが、一体関税はどのくらいかかるのでしょうか…?

関税の計算方法

.
次は関税の計算方法を解説していきます。
関税は商品によって違っており、非常に細かく分類されています。

(例)

毛皮のコート(20%)
繊維製のコート、ジャケット、ズボン、スカート(8.4~12.8%)
シャツ、肌着(7.4~10.9%)
水着(8.4~10.9%)
ネクタイ(8.4~13.4%)
マフラー類(4.4~9.1%)
ハンドバッグ(8~16%)
アクセサリー(5.2~5.4%)
時計(0%)

ざっくりこんな感じで分類されていて、

日本税関上記からより詳細に確認することが可能ですが、正確に計算しようとすると毎回毎回かなりの労力になります。
そこで効率を考えて以下の計算方法を使うといいです。

「商品代金×1.2」

私は「商品代金×1.2」で受け取り時にかかる関税と消費税を計算しています。
大体は関税率が8-12%で収まり、消費税は一律10%なので、約20%の上乗せと仮置きして進めます。
私はそう計算しています。

実際には「×1.2」を超えることはあまりないです。
万一、多少上ぶれしてもこれまでの利益で調整されるので問題ありません。
革靴以外であれれば、全部一律の20%を掛けた数字が関税・消費税だと仮置きして進めるほうが効率上がります。

右からの吹き出し
読者さん

へー。”商品代金×1.2”をするだけでいいって関税の計算って思ったより楽ね。

渋谷一慶

はい。はっきり言ってなんにも難しいことはありませんよ。
みんな細かく計算しようとするから時間かかって大変なんです。

右からの吹き出し
読者さん

ん?ちょっと待って。革靴以外はって書いてあるけど革靴は別なの?

左からの吹き出し
渋谷一慶

はい。靴だけは頭2つくらい飛びぬけて高いんですよね…。

 

革靴の計算方法

.
多少前後しますが、革が含まれる靴の場合は関税率は30%または4300円の高いほうとなります。
つまり「商品代金×1.4」をすることで関税と消費税をまとめて計算可能です。(4300円の方が高ければそれで)算出します。

これは革靴限定の話なので”ステラマッカートニー”の靴ように革の使用率が0%の場合は他のアイテムと同様に「商品代金×1.2」でOKです。
また、時計は関税が0%なので消費税だけとなり「商品代金×1.1」でOKです。

関税建て替え手数料

また上記「商品代金×1.2」や「商品代金×1.4」は”関税等の建て替え手数料”も含んだ仮置き算出方法です。

”関税等の建て替え手数料”とは通関時に郵送会社が国へ一時的に立て替えてくれる手数料を指しています。
基本的にこの手数料を払わない方法はありません。

DHLなら関税等立て替え手数料の2%または1000円の高いほう(税抜)、フェデックスなら2%または500円、郵便は商品代金20万円以下の場合は200円、がかかります。

【重要】個人輸入・商用輸入


.
関税は個人輸入と商用輸入で発生する税率が変わってきます。

個人輸入は自分で使用する際にのみ適用出来BUYMAでの販売目的だと商用輸入になります。
例えば誰かにあげるギフトなんかも商用輸入になります。
個人輸入は100%自分で使うときにしか適用されません。

個人輸入だと商品代金の60%のみが関税の適用範囲となるので、関税も60%の支払額と非常に安くなります。
その為、中には商用輸入にも関わらず個人輸入しているバイヤーも一部存在しているのも事実です。

上記にも記載の通りBUYMAでの販売目的だと商用輸入で輸入しなければならず、個人輸入で輸入することは脱税行為になります。

関税の事後調査が入った際に追徴課税を取られる可能性が高く、これまでの利益が吹き飛ぶ可能性もあります。

「関税の事後調査が入らないかな…」と怯えながらビジネスを続けることは精神衛生上も良くありませんし、なにより脱税額も利益に含めることは長期的なスパンでは危険以外のなにものでもありません。

個人輸入から商用輸入に切り替えることで確かに関税、消費税の支払額が増えますが、しっかりと納税することによりビジネスを安定的に続けていくことが可能となりますので、必ず商用輸入しましょう。

個人名で輸入すると個人輸入が適用されることもあるので、法人名が無い場合は、購入店にインボイスに「items for commercial use(商業用のアイテム)」と明記してくれるようお願いしましょう。
難しい場合は名前の最後に入れるだけで商用計算してくれます。

 

関税がかからないケース


.
また、関税が1円もかからない特殊なケースもあります。
それは以下の3パターンです。

・輸入金額が1万円以下
・関税元払い
・国際郵便で課税されずに届いた

1つずつ解説していきます。

輸入金額が1万円以下

国際送料を含めた輸入金額が1万円以下だと完全に免税されます。
消費税すらも免税されます。
つまり9,000円で仕入れた商品は9,000円の支払いのみで大丈夫なのです。

送料込みで1万円以下の商品というのはかなり限定されていますが、知っておいて損はないでしょう。

関税元払い

オンラインで商品を購入する場合、DDP (Delivery Duty Paid)関税込みの場合とDDU (Delivered Duty Unpaid)関税受け取り時払いに分けられます。
DDPの場合は商品購入時に払っているので、商品受け取り時に関税の支払いはありません。

その為、オンラインで購入するときはそのDDP(関税元払い)なのかDDU(関税受け取り時支払い)なのか購入前に確認しなければなりません。

年間の売り上げが5,000万を超えて課税事業者となった場合、消費税分がいくらなのかを輸入許可書を取り寄せたりしないとわからないという問題もありますので、課税事業者はDDPで商用輸入するのがベストだと思われます。

 

国際郵便で課税されずに届いた

国際郵送には民間の企業(DHLやUPSやFedExなど)が郵送する郵送手段と、一般的に国際郵便といわれるその国の代表的な郵送方法(日本なら日本郵便、アメリカならUSPS、イタリアならポストイタリアなど)に別れます。

民間の郵送会社はほぼ100%課税されますが、国際郵便はいかんせん莫大な量の郵送物が届き、それを限られた人員で通関が行われていることから、全てチェックすることは物理的に不可能なので、そのまま一切課税されずに届くことがあります。
どうでもいいのですが、これを「物流れ」といいます。

基本的に個人が自分用に1年に1回レベルの輸入をして「物流れ」が起こってもラッキー♪くらいで終われせていいのですが、
ビジネスでこれを続けると事後調査が入ったときに加算税や重加算税….とまた個人輸入した時のようなくだりになります。

その為、こちらも「items for commercial use(商業用のアイテム)」と記入することである程度防ぐことが出来るのですが、もしそのまま届いた場合は通関官署(川崎税関 外郵出張所など)に連絡しそれを伝えれば諸々手続きしてくれます。

ただ、まあ正直BUYMAをやっている人間でここまでやっている人間の方が少ないです。
個人的にもそんなに数が多くなければ、万一事後調査が入ったとしても、そのわずかな「物流れ」を突っ込まれたら支払って終了で良いと思っています。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
正直BUYMAで一番面倒な事は?って聞くと多くの人が”関税”って答えます。

でも革靴以外は「商品代金×1.2」、革靴は「商品代金×1.4」で計算し仮置きして進めるだけでいいって聞くと簡単だと思いませんか?

あとは「items for commercial use(商業用のアイテム)」と記入するなどして個人輸入と商業輸入に気を付けて進めれば何も怖いものではありません。

もし、何か不安なことなどあればいつでもメッセージやLINEください!

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
次回はEPAについて徹底解説していきます。
それでは次回もお楽しみに!

渋谷一慶

>NEXTページは?
”【保存版】EPAについてまとめ”はこちらから